自然とともに生きる人生を目指して

自然が好きな人間の人生録です。

まずは自分の事を書こうと思った(後編)

実家に戻ると体はみるみる治って行った。ただ心の方はというとぽっかりと大穴が開いたままだった。運動の散歩をしてる時も道端の草。鳥の声。海辺にいる鴨。その世界を知ってしまっていたためか自然と目がそれを追っていた。

生きるうちは金が必要なので知り合いのコンビニで働く事にもなったが、追い求めていた物とはかけ離れすぎた生活に精神面が全然安定しなかった。幸いにも専学時代にこの症状を見れる医者と出会えたことで病気を治せるようにはなったのだが、そこで知った現実は皮膚学会の連中らが薬の副作用をひた隠しにしてその薬での治療を続けてるというものだった。今現在自分の体は元の状態に戻っているが。薬などは一切使わなかった。というか必要なかったのだ。

医者のせいで地獄を見せられたことに私はずっと強い怒りを覚えていた。ようやく自分生きたい道が見えてきたのに体が動かなければ何もできない。身一つで将来を切り開こうにも行動できない。実家を離れて一人で暮らそうとしてもこの病気のおかげで体を壊して帰ってくる。正直うんざりだった。「いまだに私は親元を離れられないのか・・・」と。

流石にこのままではやばいと思ったので興味があった造園業の方に仕事をシフトさせることにした。「やりたかった職種なら病気でダメになったとしても満足して辞めれる」そう思ったからだ。幸いながら今も造園業を続けることが出来ているが、当時の自分は自然での小屋暮らしがしたいとはずっと思っていたものの、皮膚の病気のせいで「出来るわけがない」とずっと思っていた。

 ただここ最近外の仕事でも皮膚は悪くなることなく続いているので「数年後には適応力を取り戻し、小屋生活も夢じゃないのではないか?」そう思えてきたのだ。